アラミド繊維強化プラスチック

項目内容
材料名アラミド繊維強化プラスチック
略記号AFRP、ArFRP、AF/FRP
IUPAC単一物質ではなく複合材料であるため、AFRPとしてのIUPAC名は一般に定義されない。強化繊維の代表例はポリ(p-フェニレンテレフタルアミド)である。
英語名Aramid Fiber Reinforced Plastic、Aramid Fiber Reinforced Polymer、AFRP
日本語名アラミド繊維強化プラスチック、アラミド繊維強化樹脂、アラミドFRP、芳香族ポリアミド繊維強化プラスチック
分類繊維強化プラスチック、複合材料、高性能繊維強化樹脂
プラスチック分類複合材料。母材樹脂により熱硬化性樹脂系、熱可塑性樹脂系に分類される。
化学式または代表構造アラミド繊維代表構造:[-CO-C6H4-CO-NH-C6H4-NH-]n。母材樹脂はエポキシ、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、フェノール、PA、PEEK、PPSなどで異なる。
CAS No.AFRPとしてのCAS No.は一般に設定されない。代表的なパラ系アラミドであるポリ(p-フェニレンテレフタルアミド)は24938-64-5が知られる。
構造・主成分アラミド繊維を強化材とし、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、熱可塑性樹脂などを母材とする繊維強化複合材料である。
主な用途航空機部材、船舶部材、スポーツ用品、防護材料、コンクリート補強材、電気絶縁部材、摩擦材、産業機械部品など。

概要

アラミド繊維強化プラスチックは、芳香族ポリアミド繊維であるアラミド繊維を補強材として用いた繊維強化プラスチックである。一般にAFRPと表記され、炭素繊維強化プラスチックであるCFRP、ガラス繊維強化プラスチックであるGFRPと同じく、FRPの一種として扱われる。

アラミド繊維は低密度で比強度が高く、耐衝撃性、耐疲労性、振動減衰性に優れる傾向がある。そのため、AFRPは軽量化と衝撃吸収性を重視する部材に適している。一方で、圧縮強度、層間せん断強度、吸湿による物性変化、紫外線劣化、切削時の毛羽立ちなどには注意を要する。

AFRPの物性は、アラミド繊維の種類、繊維配向、織物構成、繊維含有率、母材樹脂、成形条件、後硬化条件により大きく変わる。実使用では、グレード、温度、湿度、薬品濃度、荷重、応力、使用時間、繰返し負荷、端部処理を確認する必要がある。

特徴

長所
  • 低密度であり、金属材料や一部の無機繊維強化材と比較して軽量化しやすい。
  • 引張強さ、比強度、耐衝撃性に優れる傾向がある。
  • 破断時に急激な脆性破壊を起こしにくく、エネルギー吸収性が高い。
  • 耐疲労性、振動減衰性、耐摩耗性が比較的良好である。
  • 電気絶縁性を持つ設計が可能であり、非磁性材料として利用できる。
  • 炭素繊維に比べてガルバニック腐食を起こしにくい。
短所
  • 圧縮強度や層間せん断強度はCFRPより低くなることが多い。
  • 吸湿により寸法、界面接着、機械的性質が変化する場合がある。
  • 紫外線により表面繊維が劣化・変色しやすいため、屋外用途では塗装やトップコートが必要になることが多い。
  • 切削加工時に繊維の毛羽立ち、バリ、層間剥離が発生しやすい。
  • 母材樹脂の耐熱性や耐薬品性が全体性能を支配する場合が多い。
  • 繊維方向と直角方向で物性差が大きく、設計には異方性の考慮が必要である。
外観

アラミド繊維は一般に黄味を帯びた金色から黄色の繊維であり、AFRP成形品も母材樹脂が透明または淡色の場合は黄色系の外観となる。黒色顔料、難燃剤、カーボンブラック、塗装などにより外観は変化する。

耐熱性

アラミド繊維自体は高い耐熱性を有するが、AFRPとしての連続使用温度は母材樹脂に大きく依存する。エポキシ系では一般に120~180℃程度、フェノール系では150~200℃程度、PEEKやPPSなどのスーパーエンプラ系母材では条件により200℃以上で使用される場合がある。

耐薬品性

アラミド繊維は多くの有機溶剤、油類、弱酸、弱アルカリに対して比較的安定である。ただし、強酸、強アルカリ、高温水、酸化性薬品では劣化する場合がある。AFRPの耐薬品性は母材樹脂の種類、繊維と樹脂の界面状態、浸漬時間、温度、応力状態により変化する。

加工性

AFRPはプリプレグ積層、ハンドレイアップ、RTM、引抜成形、フィラメントワインディング、圧縮成形などで成形される。短繊維やパルプを用いた熱可塑性コンパウンドでは射出成形も可能である。切削加工は可能であるが、繊維の毛羽立ちや工具摩耗を考慮する必要がある。

分類上の注意

AFRPは単一の樹脂名ではなく、アラミド繊維と母材樹脂からなる複合材料名である。そのため、耐熱性、耐薬品性、電気特性、燃焼性、成形性を評価する場合は、アラミド繊維の種類だけでなく、母材樹脂がエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミドPEEKPPSのいずれであるかを確認する必要がある。

構造式

代表的な構造単位

AFRPは複合材料であるため、全体を表す単一の化学構造式はない。代表的な強化繊維であるパラ系アラミド、すなわちポリ(p-フェニレンテレフタルアミド)の構造単位は次のように表される。

[-CO-C6H4-CO-NH-C6H4-NH-]n

項目代表例
強化繊維パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、共重合アラミド繊維
代表構造芳香環とアミド結合を主鎖に持つ芳香族ポリアミド構造
母材樹脂エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド、PEEK、PPSなど
界面構造繊維表面処理、サイジング剤、カップリング処理により樹脂との接着性を調整する。
モノマーまたは構成単位

パラ系アラミド繊維の代表例では、p-フェニレンジアミンとテレフタル酸クロリドを縮合重合してポリ(p-フェニレンテレフタルアミド)を得る。メタ系アラミドでは、m-フェニレンジアミンとイソフタル酸クロリドなどが構成単位となる。

共重合体や変性グレード

AFRPには、パラ系アラミド繊維を用いる高強度タイプ、メタ系アラミド繊維を用いる耐熱・難燃タイプ、共重合アラミド繊維を用いる耐疲労タイプ、炭素繊維やガラス繊維と組み合わせたハイブリッドFRPがある。母材樹脂もエポキシ系、フェノール系、熱可塑性樹脂系などがあり、用途に応じて選定される。

種類

種類の名称主成分または特徴長所短所主な用途
パラ系アラミド繊維強化FRPポリ(p-フェニレンテレフタルアミド)系繊維を使用する。引張強さ、比強度、耐衝撃性に優れる。圧縮強度、切削加工性、紫外線耐性に注意が必要である。航空機部材、防護材、スポーツ用品、補強材
メタ系アラミド繊維強化FRPポリ(m-フェニレンイソフタルアミド)系繊維を使用する。耐熱性、難燃性、電気絶縁性に優れる。パラ系に比べて高強度補強用途では効果が小さい。電気絶縁部材、耐熱部材、難燃部材
エポキシ系AFRPアラミド繊維とエポキシ樹脂の組合せである。接着性、寸法安定性、機械強度のバランスがよい。耐熱性はエポキシグレードに依存し、靭性不足となる場合がある。航空機、ドローン、産業機械、スポーツ用品
フェノール系AFRPフェノール樹脂を母材とする。難燃性、耐熱性、低発煙性に優れる。成形時の揮発分、脆さ、寸法管理に注意を要する。鉄道、航空、耐火部材、摩擦材
熱可塑性AFRPPA、PP、PEEK、PPSなどを母材とする。成形サイクル短縮、リサイクル性、耐衝撃性を付与しやすい。繊維含有率や含浸性、成形温度の管理が必要である。自動車部品、電気部品、機械部品
ハイブリッドAFRPアラミド繊維と炭素繊維、ガラス繊維、玄武岩繊維などを併用する。耐衝撃性、剛性、コスト、熱膨張を調整しやすい。設計と成形条件が複雑になり、層間剥離評価が必要である。車両構造材、船舶、スポーツ用品、補修補強材

成形加工

成形加工法適性内容
射出成形短繊維またはアラミドパルプを配合した熱可塑性コンパウンドで適用される。長繊維連続材には一般に不向きである。
押出成形短繊維配合材料、シート、テープ、パイプなどで適用される。繊維分散と繊維切断に注意する。
ブロー成形短繊維配合熱可塑性樹脂では可能な場合があるが、繊維配向と外観の管理が難しい。
圧縮成形プリプレグ、SMC、シート状基材、熱可塑性スタンパブルシートに適する。
真空成形熱可塑性シートやサンドイッチ材で適用されることがある。深絞りでは繊維配向としわに注意する。
RTM織物、組物、プリフォームに樹脂を含浸させる成形に適する。含浸性とボイド管理が重要である。
ハンドレイアップ少量生産や大型部材に適用される。繊維の浮き、樹脂量、脱泡を管理する必要がある。
フィラメントワインディング圧力容器、パイプ、ロッド、補強材に適する。繊維張力と巻角度が物性を左右する。
引抜成形ロッド、バー、形材など連続断面材に適する。土木補強材で使用例が多い。
切削加工切断、穴あけ、トリミングは可能であるが、毛羽立ち、層間剥離、工具摩耗、粉じんに注意する。

代表的な物性値又は機械的性質

以下は代表値の目安であり、積層構成、繊維体積含有率、母材樹脂、試験方向、温湿度、試験速度により大きく変化する。特に一方向材では繊維方向と直角方向で物性差が大きい。

項目単位AFRP代表値GFRP代表値CFRP代表値備考
密度g/cm31.30~1.451.8~2.01.5~1.7AFRPはFRPの中でも軽量な部類である。
引張強さMPa600~1800300~1000800~2500一方向材の繊維方向では高い値を示す。
伸び%1.5~4.01.5~3.50.8~2.0繊維と樹脂の組合せにより変化する。
曲げ弾性率GPa30~9020~4570~160AFRPはCFRPより低剛性だが耐衝撃性に優れる傾向がある。
アイゾット衝撃強さkJ/m2高い中程度低~中程度試験片形状により数値差が大きいため、同一規格で比較する。
荷重たわみ温度120~250120~220150~280母材樹脂のTgまたは融点に支配される。
融点またはガラス転移温度母材樹脂による母材樹脂による母材樹脂によるアラミド繊維は明確な融点を示さず、主に熱分解で劣化する。
連続使用温度120~200100~180120~250エポキシ系、フェノール系、熱可塑性母材で異なる。
吸水率%0.5~3.00.1~0.50.1~0.5アラミド繊維は吸湿しやすく、寸法と界面強度に影響する場合がある。
体積抵抗率Ω・cm1012~10161012~1016100~106AFRPは設計により電気絶縁材料として使用できる。CFRPは導電性を示す。
線膨張係数×10-6/K-2~305~30-1~10繊維方向、直角方向、積層構成で大きく異なる。

耐薬品性

AFRPの耐薬品性は、アラミド繊維だけでなく母材樹脂に依存する。以下はエポキシ系AFRPを中心とした一般的な目安であり、フェノール系、ビニルエステル系、熱可塑性樹脂系では評価が変わる。実使用では、薬品濃度、温度、浸漬時間、応力、乾湿繰返しを確認する必要がある。

薬品分類代表的な薬品評価備考
酸類希塩酸、希硫酸、酢酸弱酸から中程度の酸では比較的安定な場合が多い。濃硫酸、硝酸などでは劣化に注意する。
強酸・酸化性酸濃硫酸、硝酸、クロム酸×アラミド繊維および母材樹脂が劣化しやすい。
アルカリ類水酸化ナトリウム、KOH、アンモニア水低濃度では使用可能な場合があるが、高濃度・高温ではアミド結合や樹脂の劣化に注意する。
低級アルコール類メタノール、エタノール、IPA短時間接触では比較的安定なことが多い。母材樹脂の膨潤を確認する。
高級アルコール類グリセリン、ブタノール、MMB一般に比較的安定であるが、長時間浸漬では樹脂の膨潤確認が必要である。
芳香族炭化水素類トルエン、キシレン、エチルベンゼン母材樹脂によって膨潤や軟化が生じる場合がある。
脂肪族炭化水素類ヘキサン、ヘプタン、ミネラルスピリット多くの場合比較的安定である。シール材や界面部の影響を確認する。
ケトンアセトン、MEK、MIBKエポキシ系やポリエステル系母材で膨潤・軟化する場合がある。
エステル酢酸エチル、酢酸ブチル母材樹脂により膨潤する場合がある。塗装面や接着面では注意する。
塩素系溶剤ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン×母材樹脂の膨潤、界面劣化、応力割れに注意が必要である。
水・温水水、温水、湿熱環境吸湿により寸法変化、界面強度低下、電気特性低下が起こる場合がある。
鉱物油、潤滑油、作動油一般に比較的安定である。添加剤や高温条件では確認が必要である。
燃料ガソリン、軽油、灯油母材樹脂と表面処理により変化する。長期浸漬では試験確認が望ましい。
SP値(溶解度パラメータ)

AFRPは複合材料であるため、単一のSP値で評価することはできない。アラミド繊維の代表的なSP値は目安として25~30 MPa1/2程度、エポキシ樹脂母材は18~23 MPa1/2程度として扱われることが多い。

SP値は溶剤による溶解・膨潤の傾向を推定する指標であるが、AFRPでは繊維、母材樹脂、界面、架橋密度、結晶性、吸水、温度、応力、浸漬時間の影響が大きい。そのため、SP値だけで耐薬品性を判断することは適切ではない。

溶解性の目安
SP値差溶解・膨潤の目安判定
0~2膨潤・軟化しやすい×
2~5条件により膨潤する
5~8短時間接触では比較的安定
8以上溶解・膨潤しにくい
SP値から見た耐溶剤性

以下はエポキシ系AFRPの母材樹脂をSP値20 MPa1/2程度と仮定した場合の目安である。アラミド繊維自体は多くの有機溶剤に溶解しにくいが、母材樹脂の膨潤や界面劣化が先に問題となる場合がある。

薬品名代表SP値
MPa1/2
SP値差の目安評価備考
47.9約28SP値差は大きいが、吸湿と界面劣化に注意する。
メタノール29.7約10短時間接触では比較的安定な場合が多い。
エタノール26.0約6長期浸漬では母材樹脂の変化を確認する。
IPA23.5約4条件により膨潤や白化が起こる場合がある。
アセトン20.3約0×エポキシ系母材では膨潤・軟化に注意する。
MEK19.0約1×母材樹脂への影響が出やすい。
酢酸エチル18.6約1×塗装面、接着面、樹脂リッチ層で影響を受けやすい。
トルエン18.2約2短時間では使用可能な場合があるが、長期接触は避ける。
キシレン18.0約2母材樹脂の膨潤確認が必要である。
ヘキサン14.9約5比較的安定な場合が多い。
ジクロロメタン20.2約0×母材樹脂を強く膨潤させる場合がある。
グリセリン33.8約14粘度が高く浸透は遅いが、温度条件を確認する。

評価基準:◎非常に良好、○概ね良好、△注意が必要、×不適。ただし、SP値差が大きくても水、温水、アルカリ、酸化剤などは化学反応や吸湿により劣化する場合がある。

製法

原料
  • 強化繊維:パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、共重合アラミド繊維、アラミドパルプ、短繊維、織物、組物、一方向材。
  • 母材樹脂:エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、PPS、PEEKなど。
  • 副資材:サイジング剤、カップリング剤、硬化剤、促進剤、難燃剤、顔料、充填材、離型剤など。
重合方法

AFRPそのものは成形工程で作られる複合材料であり、AFRPを重合するわけではない。代表的なアラミド繊維は、芳香族ジアミンと芳香族酸クロリドの低温溶液重縮合により合成される。

代表反応式:

n H2N-C6H4-NH2 + n ClCO-C6H4-COCl → [-NH-C6H4-NH-CO-C6H4-CO-]n + 2n HCl

ペレット化やコンパウンド

短繊維またはアラミドパルプを熱可塑性樹脂に配合する場合は、二軸押出機などで溶融混練し、ペレット化して射出成形や押出成形に用いる。繊維長を保持するため、スクリュー構成、混練温度、せん断条件を調整する必要がある。

添加剤、充填材、強化材

用途により、ガラス繊維、炭素繊維、鉱物フィラー、PTFE、黒鉛、難燃剤、導電性フィラー、紫外線吸収剤、酸化防止剤などが併用される。アラミド繊維は耐衝撃性や耐摩耗性の改善に寄与するが、剛性や圧縮特性を高める目的では炭素繊維やガラス繊維とのハイブリッド設計が行われる場合がある。

代表的な工程
工程内容
繊維製造芳香族ポリアミドを合成し、液晶性溶液または溶液紡糸により高配向繊維を得る。
繊維表面処理サイジング処理、表面活性化処理、接着性調整を行い、母材樹脂との界面接着を改善する。
基材化織物、一方向材、チョップドストランド、パルプ、プリフォームなどに加工する。
樹脂含浸プリプレグ化、RTM、ハンドレイアップ、引抜成形、フィラメントワインディングなどで樹脂を含浸させる。
硬化・冷却熱硬化性樹脂では加熱硬化または後硬化を行い、熱可塑性樹脂では加熱溶融後に冷却固化する。
仕上げトリミング、穴あけ、研磨、塗装、トップコート、検査を行う。

詳細な利用用途

分野用途例採用理由注意点
自動車アンダーカバー、衝撃吸収部材、ブレーキ・クラッチ摩擦材、ホース補強、ベルト補強軽量性、耐衝撃性、耐疲労性、耐摩耗性高温部では母材樹脂の耐熱性を確認する。
航空・宇宙内装パネル、ハニカム補強材、フェアリング、二次構造部材、防護部材軽量性、耐衝撃性、難燃設計、電波透過性吸湿、層間剥離、難燃規格への適合確認が必要である。
電気・電子絶縁板、耐熱絶縁部材、基材補強、電波透過部材電気絶縁性、非磁性、寸法安定性吸湿による絶縁抵抗低下を確認する。
機械部品ギア、軸受保持部材、摩耗部品、ロール、搬送部材耐摩耗性、耐衝撃性、軽量性切削加工時の毛羽立ちと繊維方向を考慮する。
土木・建築コンクリート補強筋、補強ロッド、補修シート、耐震補強材軽量性、非腐食性、引張強度、施工性アルカリ環境、クリープ、長期耐久性を確認する。
船舶・海洋船体補強、カヌー、ヨット、ロープ補強、パネル材軽量性、耐衝撃性、耐疲労性吸水、紫外線、塩水環境での長期評価が必要である。
医療義肢装具、軽量補助具、支持部材軽量性、衝撃吸収性、加工自由度生体適合性、洗浄薬品、滅菌条件を個別に確認する。
食品機械搬送ガイド、軽量カバー、摩耗部材軽量性、耐摩耗性、非磁性食品接触適合、洗浄剤、吸水、繊維脱落を確認する。
スポーツ・レジャーラケット、スキー、スノーボード、自転車部材、ヘルメット、プロテクター耐衝撃性、振動減衰性、軽量性紫外線劣化、表面保護、積層構成を確認する。

関連材料との比較

比較材料特徴対象材料との違い
FRP繊維強化プラスチック全般を指す総称である。AFRPはFRPのうち、アラミド繊維を強化材とする材料である。
GFRPガラス繊維で補強したFRPであり、コストと汎用性に優れる。AFRPはGFRPより軽量で耐衝撃性に優れる傾向があるが、材料コストは高い。
CFRP炭素繊維で補強したFRPであり、高剛性、高強度、低熱膨張が特徴である。AFRPはCFRPより剛性は低いが、耐衝撃性、電気絶縁性、非磁性を活かしやすい。
玄武岩繊維強化プラスチック玄武岩繊維を用いたFRPで、耐熱性、耐薬品性、コストバランスに特徴がある。AFRPは軽量性と耐衝撃性で優れるが、圧縮剛性やコストでは用途により劣る場合がある。
エポキシ樹脂接着性、寸法安定性、機械強度に優れる熱硬化性樹脂である。AFRPでは母材樹脂として用いられることが多く、単体樹脂より大幅に補強効果が得られる。
ビニルエステル樹脂FRP耐薬品性と成形性に優れるFRPで、タンクや配管に多用される。AFRPは耐衝撃性を付与しやすいが、耐薬品用途では母材樹脂選定が重要である。
ポリアミド汎用エンプラであり、耐摩耗性、靭性、成形性に優れる。短繊維アラミドを配合すると耐摩耗性や寸法安定性を改善できる場合がある。
PEEK耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性に優れるスーパーエンプラである。PEEKを母材とするAFRPは高耐熱用途に適するが、成形温度と材料コストが高い。

代表的なメーカー

AFRPは繊維メーカー、プリプレグメーカー、成形加工メーカー、コンポジットメーカーが関与する材料である。以下はアラミド繊維またはアラミド系補強材の代表例であり、最終的なAFRPグレードは成形メーカーや用途別仕様で異なる。

メーカー代表製品・ブランド概要
DuPontKevlar代表的なパラ系アラミド繊維ブランドであり、防護材、産業資材、複合材料補強用途で広く知られる。
Teijin AramidTwaron、Technora、Teijinconexパラ系アラミド、共重合アラミド、メタ系アラミドなどを展開する代表的メーカーである。
帝人株式会社Technora、Twaron関連製品アラミド繊維、炭素繊維、複合成形材料などを展開する日本企業である。
Kolon IndustriesHeracron韓国の高機能材料メーカーであり、パラ系アラミド繊維を展開している。
Yantai Tayho Advanced MaterialsTaparan、Tametar、Newstar中国の高性能繊維メーカーであり、アラミド繊維を展開している代表例である。
Hyosung Advanced MaterialsALKEX韓国の産業繊維・高機能繊維メーカーであり、アラミド繊維を展開している。

関連キーワード

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