| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 材料名 | スチレンブタジエンゴム |
| 略記号 | SBR |
| IUPAC | Poly(styrene-co-butadiene) |
| 英語名 | Styrene Butadiene Rubber / Styrene-butadiene copolymer |
| 日本語名 | スチレン・ブタジエンゴム、スチレンブタジエン共重合ゴム、合成ゴムSBR |
| 分類 | 合成ゴム、ジエン系ゴム、熱硬化性エラストマー・ゴム |
| プラスチック分類 | ゴム・エラストマー |
| 化学式または代表構造 | [-CH2-CH(C6H5)-]m[-CH2-CH=CH-CH2-]n |
| CAS No. | 9003-55-8 |
| 構造・主成分 | スチレンとブタジエンを主成分とするランダム共重合体である。一般的な汎用SBRではスチレン含有量は約23.5 wt%前後が代表的である。 |
| 主な用途 | タイヤ、ベルト、ホース、防振ゴム、靴底、ゴムロール、接着剤、ラテックス、改質材など |
概要
スチレンブタジエンゴム(SBR)は、スチレンとブタジエンを共重合して得られる代表的な合成ゴムである。天然ゴムに近い弾性を持ちながら、耐摩耗性、加工性、品質安定性に優れるため、タイヤ用ゴムとして最も広く使用される材料の一つである。
SBRは、乳化重合で得られるE-SBRと、溶液重合で得られるS-SBRに大別される。E-SBRは汎用性とコストバランスに優れ、S-SBRは分子構造制御がしやすく、低燃費タイヤや高性能タイヤに多く使用される。いずれも単体では耐候性、耐オゾン性、耐油性に限界があるため、実使用では配合剤、カーボンブラック、シリカ、老化防止剤、加硫系の設計が重要である。
SBRは熱可塑性樹脂ではなく、加硫により三次元架橋構造を形成して使用される熱硬化性エラストマー・ゴムである。未加硫ゴムは混練、押出、カレンダー、成形が可能であるが、加硫後は再溶融成形できない。用途選定では、グレード、スチレン量、ブタジエン部のミクロ構造、充填材、加硫条件、温度、荷重、油分、オゾン環境、使用時間を確認する必要がある。
特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 長所 | 耐摩耗性、加工性、品質安定性、配合自由度、コストバランスに優れる。カーボンブラックやシリカとの配合により、機械的強度や動的特性を調整しやすい。 |
| 短所 | 耐油性、耐候性、耐オゾン性、耐熱老化性は限定的である。芳香族炭化水素、塩素系溶剤、鉱物油では膨潤しやすい。 |
| 外観 | 未配合ゴムは白色から淡黄色の固体またはベール状である。実用品はカーボンブラック配合により黒色であることが多い。 |
| 耐熱性 | 一般に連続使用温度は約70~100℃が目安である。耐熱老化性はEPDM、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどに比べて劣る。 |
| 耐薬品性 | 水、希酸、希アルカリ、アルコール類には比較的安定である。一方、油、ガソリン、芳香族炭化水素、塩素系溶剤には不向きである。 |
| 加工性 | ロール混練、バンバリーミキサー混練、押出、カレンダー、圧縮成形、射出成形、トランスファー成形に対応する。加硫後の再成形は困難である。 |
| 分類上の注意 | SBRは熱可塑性エラストマーではなく、一般に加硫して使用する合成ゴムである。SBS、SEBSなどのスチレン系熱可塑性エラストマーとは分類と加工方法が異なる。 |
構造式
代表的な構造単位
SBRは、スチレン由来単位とブタジエン由来単位からなる共重合体である。代表的な構造は次のように表せる。
[-CH2-CH(C6H5)-]m[-CH2-CH=CH-CH2-]n
モノマーまたは構成単位
| 構成成分 | 化学式 | 役割 |
|---|---|---|
| スチレン | C6H5-CH=CH2 | 剛性、耐摩耗性、加工性、ガラス転移温度に影響する。 |
| 1,3-ブタジエン | CH2=CH-CH=CH2 | ゴム弾性、低温特性、架橋反応性に影響する。 |
共重合体や変性グレード
SBRには、乳化重合SBR、溶液重合SBR、油展SBR、高スチレンSBR、カルボキシ変性SBRラテックスなどがある。溶液重合SBRでは、分子量分布、スチレン配列、ビニル含有量、末端変性などを制御しやすく、シリカ配合タイヤなどで使用される。乳化重合SBRは汎用ゴムとして加工性、コスト、供給安定性に優れる。
種類
| 種類の名称 | 主成分または特徴 | 長所 | 短所 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| 乳化重合SBR(E-SBR) | 乳化重合で製造される汎用SBR | 安価で加工性が良く、品質が安定している。 | 分子構造制御性はS-SBRに比べて限定的である。 | 一般タイヤ、ベルト、ホース、靴底、ゴムロール |
| 溶液重合SBR(S-SBR) | 溶液重合で製造され、分子構造を制御しやすいSBR | 低燃費性、ウェットグリップ、動的特性の設計自由度が高い。 | E-SBRより高価になりやすく、配合設計が重要である。 | 高性能タイヤ、低燃費タイヤ、防振部品 |
| 油展SBR | 伸展油を含むSBR | 加工性、混練性、押出性に優れる。 | 油の種類により物性、耐熱性、環境適合性が変わる。 | タイヤトレッド、工業用ゴム製品 |
| 高スチレンSBR | スチレン含有量を高めた硬質寄りのSBR | 硬度、耐摩耗性、形状保持性を高めやすい。 | 低温柔軟性、反発弾性が低下しやすい。 | 靴底、床材、硬質ゴム部品 |
| SBRラテックス | 水分散状態のSBR | 塗工、含浸、接着、紙加工に使用しやすい。 | 乾燥条件、配合、皮膜形成条件により性能差が出る。 | 紙塗工、接着剤、不織布バインダー、カーペット裏打ち |
| カルボキシ変性SBRラテックス | カルボキシル基を導入したSBRラテックス | 接着性、顔料分散性、塗膜強度を高めやすい。 | pH、金属イオン、乾燥条件の影響を受けやすい。 | 紙塗工、接着剤、セメント改質、繊維処理 |
成形加工
| 加工方法 | 適性 | 備考 |
|---|---|---|
| 射出成形 | ○ | ゴム用射出成形機で未加硫コンパウンドを成形し、金型内で加硫する。 |
| 押出成形 | ◎ | ホース、チューブ、シール材、トレッド材などに適する。押出後に加硫工程を行う。 |
| ブロー成形 | × | 熱可塑性樹脂のような中空成形には一般に適さない。 |
| 圧縮成形 | ◎ | パッキン、防振ゴム、ゴム板、成形ゴム部品に広く使用される。 |
| トランスファー成形 | ○ | 複雑形状やインサート部品に使用される。 |
| カレンダー成形 | ◎ | シート、被覆布、タイヤ用部材の製造に適する。 |
| 真空成形 | × | 加硫ゴムであり、熱可塑性シートのような真空成形には適さない。 |
| 切削加工 | △ | 加硫後のゴムは弾性が高く、寸法精度を出しにくい。研削、打ち抜き、ウォータージェット加工が用いられることがある。 |
| ラテックス塗工 | ◎ | SBRラテックスは紙塗工、繊維処理、接着用途に適する。 |
代表的な物性値又は機械的性質
| 項目 | 単位 | 未充填SBR | カーボンブラック配合SBR | シリカ配合S-SBR | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 密度 | g/cm3 | 0.93~0.95 | 1.10~1.25 | 1.10~1.30 | 配合剤、油展量、充填材により変動する。 |
| 硬さ | Shore A | 40~60 | 50~80 | 50~80 | 加硫系、充填材、可塑剤量により調整される。 |
| 引張強さ | MPa | 2~8 | 10~25 | 12~28 | 補強配合により大きく向上する。 |
| 伸び | % | 300~700 | 250~600 | 250~600 | 高補強、高硬度では低下しやすい。 |
| 曲げ弾性率 | MPa | 目安値設定困難 | 目安値設定困難 | 目安値設定困難 | ゴム材料では曲げ弾性率よりも硬さ、引張応力、動的弾性率で評価することが多い。 |
| 100%引張応力 | MPa | 0.5~2 | 2~6 | 2~7 | 補強性、架橋密度の影響を受ける。 |
| アイゾット衝撃強さ | kJ/m2 | 該当しにくい | 該当しにくい | 該当しにくい | ゴム材料では反発弾性、引裂強さ、耐屈曲性で評価することが多い。 |
| 荷重たわみ温度 | ℃ | 該当しにくい | 該当しにくい | 該当しにくい | 熱可塑性樹脂向け指標であり、SBRでは連続使用温度や耐熱老化性を確認する。 |
| ガラス転移温度 | ℃ | -60~-40 | -60~-35 | -50~-20 | スチレン量、ビニル量、油展量により変動する。 |
| 融点 | ℃ | 明確な融点なし | 明確な融点なし | 明確な融点なし | 非晶性ゴムであり、加硫後は溶融しない。 |
| 連続使用温度 | ℃ | 70~90 | 80~100 | 80~100 | 空気中の目安である。熱老化、酸化、応力条件により変わる。 |
| 低温使用温度 | ℃ | -40~-60 | -40~-60 | -30~-50 | 配合、Tg、可塑剤、使用荷重により異なる。 |
| 吸水率 | % | 0.1~0.5 | 0.1~1.0 | 0.2~1.5 | シリカ、親水性添加剤、配合薬品により増加することがある。 |
| 体積抵抗率 | Ω・cm | 1013~1015 | 102~1010 | 108~1014 | カーボンブラック配合では導電性が大きく変化する。 |
| 耐摩耗性 | – | ○ | ◎ | ◎ | タイヤ用途では重要特性である。 |
| 耐油性 | – | × | ×~△ | ×~△ | 油接触用途ではNBR、CR、FKMなどを検討する。 |
耐薬品性
| 薬品分類 | 代表例 | 評価 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 酸類 | 希塩酸、希硫酸、酢酸水溶液 | ○ | 希薄水溶液では比較的安定である。高濃度酸、酸化性酸では劣化することがある。 |
| アルカリ類 | 水酸化ナトリウム、KOH、アンモニア水 | ○ | 希薄アルカリには比較的安定である。高温、高濃度では配合剤や加硫系の影響を受ける。 |
| 低級アルコール類 | メタノール、エタノール、IPA | ○ | 短時間接触では比較的安定であるが、配合剤の抽出に注意する。 |
| 高級アルコール類 | ブタノール、グリセリン、MMB | ○~△ | 薬品種、温度、接触時間により膨潤や軟化が生じることがある。 |
| 芳香族炭化水素類 | トルエン、キシレン、エチルベンゼン | × | SBRとSP値が近く、膨潤、軟化、溶解が起こりやすい。 |
| 脂肪族炭化水素類 | ヘキサン、ヘプタン、ミネラルスピリット | △~× | 油状炭化水素では膨潤しやすい。長時間接触には不向きである。 |
| ケトン | アセトン、MEK、MIBK | △~× | 短時間では限定的な場合もあるが、膨潤や配合剤抽出に注意する。 |
| エステル | 酢酸エチル、酢酸ブチル | △~× | 膨潤、軟化を起こす場合がある。濃度、温度、時間を確認する。 |
| 塩素系溶剤 | ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン | × | 膨潤、軟化、溶解が起こりやすく、一般に不適である。 |
| 水・温水 | 水、温水 | ○ | 常温水には比較的安定である。温水、蒸気、長時間では加水分解ではなく配合剤の抽出や熱劣化に注意する。 |
| 油 | 鉱物油、潤滑油、ガソリン、軽油 | × | 耐油性は低い。油接触用途ではニトリルゴム(NBR)などを検討する。 |
| オゾン・屋外環境 | オゾン、紫外線、屋外空気 | △~× | ジエン系ゴムであり、耐オゾン性は低い。老化防止剤、ワックス、表面保護、EPDMとの比較検討が必要である。 |
SP値(溶解度パラメータ)
SBRの代表的なSP値(δ)は、約17.0~18.5 MPa1/2が目安である。スチレン含有量、ブタジエン部のミクロ構造、油展量、充填材、架橋密度により実効的な膨潤挙動は変化する。
SP値は溶解・膨潤傾向を推定する目安であるが、実際の耐薬品性は結晶性、架橋密度、充填材、可塑剤、薬品濃度、温度、応力、接触時間に大きく左右される。したがって、SP値だけで耐薬品性を判断せず、実液浸漬試験や使用条件での確認が必要である。
溶解性の目安
| SP値差 | 溶解・膨潤の目安 | 判定 |
|---|---|---|
| 0 ~ 2 | 膨潤・軟化しやすい | × |
| 2 ~ 5 | 条件により膨潤する | △ |
| 5 ~ 8 | 短時間接触では比較的安定 | ○ |
| 8以上 | 溶解・膨潤しにくい | ◎ |
SP値から見た耐溶剤性
| 薬品名 | SP値 MPa1/2 | SBRとの差 | 評価 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| トルエン | 18.2 | 約0~1 | × | SP値が近く、膨潤・軟化しやすい。 |
| キシレン | 18.0 | 約0~1 | × | 芳香族炭化水素であり、SBRには不適である。 |
| 酢酸エチル | 18.6 | 約0~2 | △~× | 膨潤、配合剤抽出に注意する。 |
| MEK | 19.0 | 約1~2 | △~× | 短時間接触でも軟化が問題になることがある。 |
| アセトン | 20.3 | 約2~3 | △ | SP値差だけでは良否を判断しにくく、接触時間の確認が必要である。 |
| ヘキサン | 14.9 | 約2~4 | △~× | 非極性油状溶剤で膨潤する場合がある。 |
| エタノール | 26.0 | 約8~9 | ○ | 短時間接触では比較的安定である。 |
| 水 | 47.9 | 約29~31 | ◎ | 常温水には比較的安定であるが、温水や配合剤抽出に注意する。 |
| グリセリン | 33.8 | 約15~17 | ◎~○ | 一般に膨潤しにくいが、配合や温度条件を確認する。 |
| 鉱物油 | 約15~17 | 約1~3 | × | SP値差が小さく、油膨潤が問題になりやすい。 |
評価基準は、◎非常に良好、○概ね良好、△注意が必要、×不適である。上表は代表値に基づく目安であり、実使用ではグレード、配合、温度、濃度、荷重、応力、使用時間を確認する必要がある。
製法
原料
| 原料 | 内容 |
|---|---|
| スチレン | 芳香族ビニルモノマーであり、SBRの硬さ、耐摩耗性、Tgに影響する。 |
| 1,3-ブタジエン | ジエン系モノマーであり、ゴム弾性、架橋反応性、低温特性に寄与する。 |
| 乳化剤・開始剤 | E-SBRでは乳化重合に使用される。重合温度によりホットラバー、コールドラバーに分類されることがある。 |
| 溶媒・有機リチウム系開始剤 | S-SBRでは溶液重合に使用される。末端変性やミクロ構造制御に用いられる。 |
重合方法
E-SBRは、スチレンとブタジエンを水中に乳化し、ラジカル開始剤により共重合する方法で製造される。重合後、未反応モノマーを除去し、凝固、洗浄、乾燥を経てベール状またはクラム状のゴムとして得られる。
S-SBRは、有機溶媒中でアニオン重合により製造される。分子量、分子量分布、スチレン配列、ビニル含有量、末端官能基を制御しやすく、シリカとの相互作用を高めた変性S-SBRも使用される。
代表的な反応式
m C6H5-CH=CH2 + n CH2=CH-CH=CH2 → [-CH2-CH(C6H5)-]m[-CH2-CH=CH-CH2-]n
ペレット化やコンパウンド
SBRは熱可塑性樹脂のようなペレット材料としてではなく、一般にベール、クラム、ラテックス、油展ゴムとして供給される。実用品では、カーボンブラック、シリカ、プロセスオイル、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、加硫促進剤、硫黄、過酸化物などを混練し、未加硫コンパウンドとして加工する。
添加剤、充填材、強化材
| 添加剤・充填材 | 目的 | 注意点 |
|---|---|---|
| カーボンブラック | 補強、耐摩耗性向上、導電性付与、黒色化 | 粒子径、構造、配合量により発熱性や加工性が変化する。 |
| シリカ | 低燃費タイヤ、ウェットグリップ、補強 | シランカップリング剤との併用が重要である。 |
| プロセスオイル | 加工性、柔軟性、混練性の改善 | 油種により耐候性、移行性、環境適合性が異なる。 |
| 硫黄・加硫促進剤 | 架橋形成、弾性回復、機械強度向上 | 加硫戻り、ブルーム、耐熱老化性に注意する。 |
| 老化防止剤・ワックス | 酸化、オゾン、熱老化の抑制 | 変色、移行、接着阻害に注意する。 |
詳細な利用用途
| 分野 | 主な用途 | 採用理由 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 自動車 | タイヤトレッド、サイドウォール配合、防振ゴム、ゴムブッシュ、マット | 耐摩耗性、加工性、動的特性、コストバランスに優れる。 | 耐油性、耐オゾン性、耐熱老化性は配合設計で補う必要がある。 |
| 電気・電子 | 絶縁ゴム部品、保護シート、パッド、緩衝材 | 柔軟性、緩衝性、加工性に優れる。 | カーボンブラック配合では電気抵抗が低下する場合がある。 |
| 機械部品 | ベルト、ホース、ゴムロール、パッキン、シール材 | 耐摩耗性、弾性、成形加工性が良い。 | 油、溶剤、高温に接する用途では材料選定に注意する。 |
| 医療 | 一般工業用弾性部材、緩衝材 | 柔軟性とコスト面で利用される場合がある。 | 医療適合グレード、抽出物、生体適合性、滅菌条件を確認する必要がある。 |
| 食品機械 | 一般緩衝材、非接食品部品 | 弾性と耐摩耗性を利用できる。 | 食品接触用途では法規制、抽出物、配合剤、耐油性を確認する必要がある。 |
| 建築・設備 | 床材、ゴムシート、防振材、目地材、マット | 耐摩耗性、緩衝性、加工性に優れる。 | 屋外では耐候性、耐オゾン性、紫外線劣化に注意する。 |
| 接着・塗工 | SBRラテックス、紙塗工、繊維処理、カーペット裏打ち | 皮膜形成性、接着性、柔軟性、コストバランスが良い。 | 乾燥条件、pH、配合安定性、耐水性を確認する。 |
| 靴・スポーツ用品 | 靴底、ソール、グリップ材、ボール、保護材 | 耐摩耗性、弾性、加工性に優れる。 | 低温硬化、摩耗、油汚染、色移りに注意する。 |
関連材料との比較
| 比較材料 | 特徴 | SBRとの違い |
|---|---|---|
| 天然ゴム(NR) | 高い引張強さ、反発弾性、耐疲労性を持つ天然由来ゴムである。 | SBRは品質安定性と耐摩耗性に優れるが、反発弾性や耐引裂性ではNRが有利な場合がある。 |
| ブタジエンゴム(BR) | 低温特性、反発弾性、耐摩耗性に優れる。 | BRは低温性と反発弾性に優れるが、単独では加工性やグリップ性が不足しやすく、SBRやNRと併用される。 |
| ニトリルゴム(NBR) | アクリロニトリルとブタジエンの共重合ゴムであり、耐油性に優れる。 | SBRは耐摩耗性とコストに優れるが、耐油性ではNBRが大きく有利である。 |
| クロロプレンゴム(CR) | 耐候性、難燃性、耐油性のバランスが良い。 | SBRより高価になりやすいが、屋外性や難燃性ではCRが有利である。 |
| エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM) | 耐候性、耐オゾン性、耐熱水性に優れる。 | 屋外用途ではEPDMが有利であるが、耐油性はEPDMも低く、耐摩耗性やタイヤ用途ではSBRが多用される。 |
| シリコーンゴム(VMQ) | 耐熱性、耐寒性、電気特性に優れる。 | SBRより高価で機械強度は低めだが、高温・低温環境ではシリコーンゴムが有利である。 |
| フッ素ゴム(FKM) | 耐熱性、耐油性、耐薬品性に優れる高機能ゴムである。 | SBRはコスト面で有利であるが、油、燃料、高温、薬品環境ではFKMが有利である。 |
| スチレン系熱可塑性エラストマー(SBS・SEBS) | スチレン系ブロック共重合体であり、熱可塑性加工が可能である。 | SBRは加硫ゴムであり、SBSやSEBSのように再溶融成形する材料ではない。 |
代表的なメーカー
| メーカー | 代表製品・ブランド | 概要 |
|---|---|---|
| JSR株式会社 | JSR SBR、JSR BR、S-SBR系グレード | 合成ゴム大手であり、タイヤ、工業用ゴム向けのSBR、S-SBR、BRなどを展開する。 |
| 日本ゼオン株式会社 | Nipol SBR、Nipol LX | 合成ゴム、ラテックスを展開する日本の主要メーカーである。SBR、NBR、特殊ゴムなどを扱う。 |
| 旭化成株式会社 | タフデン、アサプレン、S-SBR系グレード | 合成ゴムおよびスチレン系エラストマーを展開する。タイヤ向けS-SBRなどの代表例がある。 |
| ENEOSマテリアル株式会社 | SBR、BR、S-SBR系グレード | タイヤ・工業用ゴム向けの合成ゴムを供給する国内メーカーである。 |
| Arlanxeo | Buna、Krynol、Therbanなど | 合成ゴムの主要メーカーであり、SBRを含む各種ゴム材料を展開する。 |
| Synthos | Synthos SBR、SSBR、ESBR | 欧州を中心に合成ゴムを供給するメーカーであり、タイヤ用途向けSBRを展開する。 |
| Trinseo | Sprintan、SOL R、SBRラテックス系製品 | 合成ゴム、ラテックス、樹脂材料を扱うメーカーであり、タイヤ・ラテックス用途に供給する。 |
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