概要
略記号:ADC, CR-39(商標登録名)
英語名:allyl diglycol carbonate, CR-39(Columbia Resin #39)
日本語:ジエチレングリコール・ビス・アリルカーボネート
化学式:(C12H18O7)
1940年に Colombia Chemical Division 社で光学材料として開発された。CR-39 という名前は、コロンビア・レジン・プロジェクトで39番目に開発されたことに由来する。現在では、PPG IndustriesによってCR-39は商標登録されている。
ジエチレングリコール・ビス・アリルカーボネート (CR-39)は、プラスチックを製造するためのモノマー。
モノマーを重合する事で、架橋したホモポリマーまたはコポリマーの共重合体系を生成する事が出来る。この化合物は二官能性化学中間体としても有用であり、二重結合はアリル分子に特徴的な反応を示す。
ホモポリマーの特徴
モノマーから生成されるホモポリマーは、基本的には無色であり光学的に透明。他の透明性のあるプラスチックと比較して、耐摩耗性や耐薬品性、耐熱性、耐放射性に優れた特性を有している
コポリマー
モノマーのいくつかのコポリマー配合物を製造して、熱変形温度の上昇、耐衝撃性、特別なスペクトル透過特性などの特性の特定の組み合わせに対するニーズを満たすことができる。
これにより、酢酸ビニルまたはメタクリル酸メチルを含むモノマーのコポリマーを熱成形することも可能。
特性
- 熱硬化性樹脂
- 比重 :1.32
- 融点
- ガラス転移点
- アッベ数:56.8
- 色収差が少ない
- 高い透明性
- 紫外線は透過しない
- 高い耐摩耗性・耐擦傷性
- 屈折率がガラスの約50%
- 形成ひずみが少ない
- 染色が可能
- 耐薬品性が高い
- 耐放射線性が高い
- 耐材料疲労
- 耐火花性
製法
省略
構造
利用用途
- メガネのレンズ
- サングラスのレンズ
- 偏光レンズ
- カメラレンズ
- 光学レンズ
- 写真フィルター
- 放射線検出器(陽子線・重粒子線、α 線、中性子線)
- 固体飛跡検出器(宇宙飛行士被ばく線量計)