概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 材料名 | 硬質ウレタンフォーム |
| 略記号 | RPUF、Rigid PU Foam、Rigid PUR Foam |
| IUPAC | 単一のIUPAC名は定義しにくい。一般にはウレタン結合(–NH–CO–O–)を有する三次元架橋高分子発泡体である。 |
| 英語名 | Rigid Polyurethane Foam、Rigid PU Foam、Rigid PUR Foam |
| 日本語名 | 硬質ポリウレタンフォーム、硬質PUフォーム、硬質PURフォーム、硬質発泡ウレタン、硬質ウレタン断熱材 |
| 分類 | 熱硬化性発泡プラスチック、断熱材、構造用軽量発泡材料 |
| プラスチック分類 | 熱硬化性プラスチックフォーム。一般的なエンプラ又はスーパーエンプラではなく、機能性発泡材料に分類される。 |
| 化学式または代表構造 | 代表構造:–R–NH–CO–O–R′–。実際にはポリオール、ポリイソシアネート、尿素結合、架橋構造、発泡セル及び各種添加剤からなる。 |
| CAS No. | 硬質ウレタンフォームとして一義的なCAS No.はない。ポリウレタン樹脂として9009-54-5が用いられる場合があるが、配合物の同定には原料ごとのSDS確認が必要である。 |
| 構造・主成分 | ポリエーテル系又はポリエステル系ポリオールと、主にポリメリックMDIを反応させた架橋ポリウレタン。独立気泡型が代表的であるが、吹付けA種3など連続気泡性を持つ製品もある。 |
| 主な用途 | 建築断熱、冷蔵庫・冷凍庫、冷凍冷蔵倉庫、冷凍車、配管・タンク保温、断熱パネル、サンドイッチパネル、浮力材、軽量芯材、模型・ケミカルウッド、空隙充填。 |
硬質ウレタンフォームは、ポリオールとポリイソシアネートを主原料として、発泡と架橋硬化を同時に進行させる熱硬化性の発泡プラスチックである。一般に独立気泡率が高く、気泡内に熱伝導率の低いガスを保持するため、発泡プラスチックの中でも特に高い断熱性能を得やすい。
建築用断熱材、冷蔵庫、冷凍冷蔵倉庫、配管保温、タンク断熱、サンドイッチパネル、冷凍車等に広く用いられる。標準的な断熱用途では見掛け密度25~60 kg/m³程度が多いが、水発泡の低密度吹付け品、高密度の構造芯材、繊維強化品等では大きく異なる。
硬化後は再溶融しないため、射出成形用ペレットのようには扱えない。現場吹付け、注入発泡、モールド発泡、連続ラミネート等の反応成形を用いる。実使用では、グレード、密度、発泡方向、温度、濃度、荷重、応力、湿度、使用時間、面材構成及び施工条件を確認する必要がある。
特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 長所 | 熱伝導率が低く、薄い厚さで高い断熱性能を得やすい。軽量で、現場吹付け・注入発泡による複雑形状への充填性、面材への自己接着性、気密性に優れる。密度、セル構造、難燃性、圧縮強さを配合で調整できる。 |
| 短所 | 可燃性及び発煙性に注意が必要である。紫外線、長期高温、湿熱、強酸・強アルカリ、一部有機溶剤で劣化する場合がある。熱硬化性で再溶融できず、マテリアルリサイクルは限定的である。 |
| 外観 | 一般に白色、淡黄色、黄褐色又はクリーム色の不透明発泡体である。独立気泡品は細かいセルを持ち、面材付き品ではアルミ箔、クラフト紙、樹脂フィルム、石膏ボード又は金属板と複合化される。 |
| 耐熱性 | 連続使用温度は一般に80~100℃程度が目安である。PIR化、高密度化、面材構成により高温側へ設計される場合があるが、寸法変化、熱老化、発泡ガス損失及び接着界面を確認する必要がある。 |
| 耐薬品性 | 水、希薄な中性塩、鉱物油、脂肪族炭化水素には比較的安定な場合が多い。ケトン、エステル、芳香族炭化水素、塩素系溶剤、強極性溶剤では膨潤、軟化、セル破壊、接着低下が起こり得る。 |
| 加工性 | 原料液の反応注入、吹付け、モールド発泡、連続ラミネートに適する。硬化後は切断、切削、穴あけ、研磨、接着、面材貼合が可能である。 |
| 分類上の注意 | ポリウレタンの一種であるが、軟質ウレタンフォーム、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、塗料用PU、注型PUとは加工法・セル構造・物性評価が異なる。 |
構造式

代表的な構造単位
| 項目 | 構造・反応式 |
|---|---|
| ウレタン結合 | –NH–CO–O– |
| 基本反応 | R–N=C=O + R′–OH → R–NH–CO–O–R′ |
| 水発泡反応 | R–N=C=O + H2O → R–NH2 + CO2↑ |
| 尿素結合生成 | R–N=C=O + R′–NH2 → R–NH–CO–NH–R′ |
| イソシアヌレート化 | 3 R–N=C=O → イソシアヌレート環構造 |
| 三次元架橋 | 多官能ポリオールと多官能イソシアネートの反応により網目構造を形成する。 |
モノマー又は構成成分
- ポリオール:ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、芳香族ポリエステルポリオール、糖系ポリオール、植物由来ポリオール等。
- イソシアネート:硬質フォームでは主にポリメリックMDIが用いられる。用途によりMDI又はTDI系成分を含む場合がある。
- 発泡剤:水、CO2、シクロペンタン等の炭化水素、HFO、用途・地域によりHFC等。
- 添加剤:アミン触媒、金属触媒、シリコーン系整泡剤、難燃剤、顔料、充填材、接着性付与剤、酸化防止剤等。
硬質ウレタンフォームは配合物であり、単一の分子式だけでは表せない。ウレタン結合、尿素結合、アロファネート結合、ビウレット結合、イソシアヌレート環及び三次元架橋の割合が、耐熱性、脆性、難燃性、吸水性及び圧縮特性に影響する。
種類・代表グレード
| 種類・代表グレード | 主成分又は特徴 | 長所 | 短所 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| 汎用独立気泡硬質PUフォーム | MDI系、独立気泡率の高い断熱グレード | 高断熱、軽量、自己接着性 | 燃焼性、熱老化、寸法安定性に注意 | 断熱ボード、冷蔵庫、パネル |
| 吹付けA種1・A種2相当 | 現場発泡、独立気泡型が中心 | 気密性、複雑形状追従、高断熱 | 施工品質、厚み、発泡倍率の管理が必要 | 住宅・建築物断熱 |
| 吹付けA種3相当 | 水発泡、連続気泡性を持つ低密度品 | 原料使用量が少ない、吸音性、充填性 | 熱伝導率と透湿性は独立気泡品より高くなりやすい | 木造住宅、内断熱 |
| 注入発泡グレード | 筐体・空隙内へ低粘度原液を注入 | 隙間充填、面材一体化、量産性 | 流動末端の密度差、ボイドに注意 | 冷蔵庫、給湯器、配管 |
| 連続ラミネートグレード | 金属板、アルミ箔、紙等と連続複合化 | 寸法精度、面材補強、量産性 | 設備依存、面材接着管理が必要 | 断熱パネル、建材 |
| PIR変性グレード | 高NCO指数でイソシアヌレート環を導入 | 耐熱性、難燃性、炭化層形成性 | 脆性、原料粘度、コストに注意 | 高難燃断熱パネル、建築 |
| 高密度・構造用グレード | 密度80~500 kg/m³程度の高密度設計 | 圧縮強さ、切削性、寸法安定性 | 重量・コスト増、断熱性は密度依存 | 芯材、治具、模型、ケミカルウッド |
| 難燃グレード | リン系等の難燃剤又はPIR化を利用 | 燃焼抑制、規格対応が可能 | 物性、発煙、ブリード、規制確認が必要 | 建築、車両、設備 |
| バイオマス原料配合グレード | 植物由来ポリオールを一部使用 | 化石資源使用量低減の可能性 | 含有率、LCA、認証は個別確認 | 建材、断熱材 |
成形加工
| 加工方法 | 適性 | 理由・主な注意点 |
|---|---|---|
| 射出成形 | × | 硬化後は再溶融しない。RIMとは区別する。 |
| 押出成形 | × | 通常の熱可塑性押出には不適。連続ラミネートは反応発泡工程である。 |
| ブロー成形 | × | 溶融パリソンを用いる成形ではない。 |
| 圧縮成形 | △ | プリフォーム又は複合材芯材の成形で限定的に用いる。 |
| 真空成形 | × | フォーム自体を加熱軟化して成形する用途には不適。 |
| 現場吹付け | ◎ | 複雑形状への追従、気密化、現場施工に優れる。施工者技能と発泡厚み管理が重要。 |
| 注入発泡 | ◎ | 空隙充填と面材一体化に適する。混合比、液温、ベント、ボイドを管理する。 |
| モールド発泡 | ◎ | 形状付与と量産に適する。金型温度、離型、密度分布を管理する。 |
| 連続ラミネート | ◎ | 断熱ボード及びサンドイッチパネルに適する。面材接着と寸法安定性が重要。 |
| 発泡成形 | ◎ | 代表的加工法である。発泡剤、触媒、整泡剤、反応速度のバランスが重要。 |
| 3Dプリント | × | 一般材料としては不適。切削用ブロックを造形後加工する方法が現実的。 |
| 切削加工 | ○ | 高密度品は切削・研磨しやすい。低密度品は欠け、粉塵、セル破壊に注意。 |
| 接着 | ○ | 面材と自己接着しやすいが、表面スキン、離型剤、吸湿を管理する。 |
| 塗装・印刷 | △ | 多孔質面への吸込み、溶剤侵食、表面粉化に注意。シーラー又は水系塗料を検討する。 |
| インサート成形 | ○ | 金属・木材・樹脂部材を発泡時に一体化できる。熱膨張差と局部応力を確認する。 |
一般的な反応成形条件の目安
| 条件項目 | 単位 | 一般的な目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 予備乾燥 | - | 原料液は通常乾燥保管 | ポリオール側及びイソシアネート側への意図しない水分混入を防ぐ。 |
| 原料液温 | ℃ | 18~30 | 低温では粘度上昇、高温では反応過速・発熱増大。 |
| 金型・被着体温度 | ℃ | 25~55 | 製品、発泡剤、面材により異なる。 |
| 混合比 | 質量比 | システム指定値 | NCO指数を含め、メーカー指定値を厳守する。 |
| 射出圧力 | MPa | 設備依存 | 高圧混合と低圧混合で概念が異なる。 |
| クリームタイム | s | 5~60 | 吹付け、注入、モールドで異なる。 |
| ライズタイム | s | 20~300 | 厚肉発泡では発熱と収縮に注意。 |
| 脱型時間 | min | 3~30以上 | 密度、金型温度、触媒、製品厚みに依存。 |
| 後養生 | h | 24~72 | 寸法、臭気、残留反応を安定化。 |
| 成形収縮率 | % | 0.1~1.0程度 | 発泡方向、面材、密度、経時で変化。 |
代表的な物性値又は機械的性質
以下は非強化・標準的な硬質ウレタンフォームの代表値又は代表範囲である。特定メーカーの特定グレード値ではない。低密度吹付け品、高密度構造用、PIR変性、難燃、繊維強化及び面材付き複合体は別材料区分として扱う必要がある。
| 項目 | 単位 | 代表値 | 代表範囲 | 試験条件・材料状態 | 備考・信頼度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 見掛け密度 | kg/m³ | 40 | 25~60 | 標準断熱用、成形直後~標準状態 | 用途差が大きい。A~B |
| 比重 | - | 0.040 | 0.025~0.060 | 見掛け密度から換算 | 樹脂骨格の真比重ではない。B |
| 独立気泡率 | % | 90 | 80~95以上 | 独立気泡型断熱グレード | A種3等は適用困難。B |
| 吸水率・24時間 | % | 1.5 | 0.5~3.0 | 23℃水、体積又は質量基準は資料依存 | 試験方法を必ず確認。C |
| 圧縮強さ | MPa | 0.20 | 0.10~0.35 | 10%変形、密度30~60 kg/m³の目安 | 密度・発泡方向で変化。B |
| 圧縮弾性率 | MPa | 6 | 3~12 | 発泡方向、常温 | 異方性が大きい。C |
| 引張強さ | MPa | 0.25 | 0.15~0.45 | 常温、標準密度 | 面材付き品とは別評価。C |
| 曲げ強さ | MPa | 0.40 | 0.20~0.70 | 常温、ボード材 | 密度・スキンの影響を受ける。C |
| 熱伝導率・初期 | W/(m・K) | 0.023 | 0.020~0.030 | 10~23℃平均温度、独立気泡型 | 発泡剤、密度、経時で変化。A~B |
| 熱伝導率・水発泡連続気泡型 | W/(m・K) | 0.036 | 0.033~0.040 | A種3相当の目安 | 独立気泡型と混在させない。A~B |
| 連続使用温度 | ℃ | 90 | 80~100 | 一般断熱用途の目安 | 長期強度・寸法安定性で判断。C |
| 短時間耐熱温度 | ℃ | 120 | 100~140 | 短時間、無荷重の目安 | 火炎曝露とは別概念。C |
| ガラス転移温度 | ℃ | 110 | 80~150 | 架橋密度・組成依存 | 単一値で一般化困難。C |
| 融点 | ℃ | 該当なし | 該当なし | 熱硬化性架橋体 | 再溶融しない。A |
| 線膨張係数 | 10⁻⁵/K | 5 | 3~8 | 発泡方向・常温域 | 面材付き品は複合体として評価。C |
| 体積抵抗率 | Ω・cm | 1×10¹³ | 1×10¹²~1×10¹⁵ | 乾燥状態、常温 | 吸湿・添加剤で低下。C |
| 絶縁破壊強さ | kV/mm | 10 | 5~15 | 試験厚さ・密度依存 | セル欠陥の影響を受ける。C |
| 比誘電率・1 kHz | - | 1.2 | 1.1~1.5 | 乾燥状態、1 kHz | 低密度ほど空気寄与が増える。C |
| UL 94燃焼性 | 等級 | グレード依存 | HB~V-0相当品が存在 | 試験片厚さ・製品構成依存 | 材料群全体の認証ではない。A~C |
| 限界酸素指数・LOI | % | 22 | 20~28 | 難燃設計により変動 | PIR及び難燃剤で上昇。C |
グレード区分別の比較
| グレード区分 | 密度 | 圧縮強さ | 熱伝導率 | 主用途 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 標準断熱用独立気泡品 | 25~60 kg/m³ | 0.10~0.35 MPa | 0.020~0.030 W/(m・K) | 建築、冷蔵設備、パネル | 初期値と経時値を区別する。 |
| 水発泡・連続気泡型 | 7~25 kg/m³ | グレード依存 | 0.033~0.040 W/(m・K) | 住宅吹付け断熱 | 透湿性、吸水、厚みを確認する。 |
| 高密度構造用 | 80~500 kg/m³ | 0.8~15 MPa程度 | 0.035~0.10 W/(m・K) | 芯材、治具、模型 | 標準断熱材の物性として扱わない。 |
| 繊維強化発泡ウレタン | 製品依存 | 製品依存 | 製品依存 | 合成木材、軌道・構造部材 | 繊維含有率、方向性、メーカー値を個別確認する。 |
比較用評価スコア
| 評価項目 | スコア | 評価理由 |
|---|---|---|
| 引張強度 | 2 | 低密度発泡体であり、バルク樹脂より低い。 |
| 剛性 | 3 | 密度当たりでは良好だが、絶対値は密度依存。 |
| 衝撃強度 | 2 | 脆性破壊に注意。構造芯材は面材との複合設計が前提。 |
| 耐熱性 | 3 | 一般に80~100℃程度。PIR化で向上可能。 |
| 低温特性 | 4 | 低温断熱用途に広く使用される。脆化と熱収縮を確認。 |
| 耐薬品性 | 2 | 水・油には比較的良好だが、多くの有機溶剤に弱い。 |
| 耐候性 | 1 | 紫外線で黄変・粉化しやすく、表面保護が必要。 |
| 耐加水分解性 | 3 | 組成により差が大きく、ポリエステル系は湿熱に注意。 |
| 寸法安定性 | 3 | 密度、発泡方向、温度、湿度、面材で変化。 |
| 低吸水性 | 4 | 独立気泡品では良好。切断面・連続気泡品は別評価。 |
| 電気絶縁性 | 4 | 乾燥状態では良好。吸湿・添加剤で低下。 |
| 難燃性 | 2 | 無改質では可燃。難燃剤・PIR化・面材で向上可能。 |
| 成形加工性 | 4 | 現場吹付け・注入・複雑形状充填に優れる。 |
| 切削加工性 | 3 | 高密度品は良好、低密度品は欠け・粉塵に注意。 |
| 接着性 | 4 | 発泡時の自己接着性に優れる。被着体表面管理が必要。 |
| リサイクル性 | 1 | 熱硬化性で再溶融不可。 |
| 価格優位性 | 2 | EPSやグラスウールより高価になりやすいが、薄厚化と施工性で優位になる場合がある。 |
短時間の圧縮強さ又は引張強さを、そのまま長期荷重部品の設計許容応力として使用してはならない。温度、荷重時間、発泡方向、湿度、面材、接着界面及び安全率を考慮し、クリープ試験又は実部品試験で確認する。
耐薬品性
耐薬品性は、ポリオール種、架橋密度、フォーム密度、独立気泡率、面材、温度、濃度、接触時間、応力及び切断面の有無により変化する。下表は材料群としての一般的な目安である。
| 薬品・環境 | 濃度 | 温度 | 接触条件 | 評価 | 主な劣化形態・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 水 | 純水・水道水 | 23℃ | 24 h~長期 | ○ | 独立気泡品は吸水が小さい傾向。切断面、セル欠陥、面材端部からの浸入に注意。 |
| 温水・熱水 | - | 60~90℃ | 長期浸漬 | △ | 吸水、加水分解、接着低下、寸法変化。ポリエステル系ポリオールでは注意。 |
| 水蒸気・高温高湿 | - | 60~90℃、高RH | 長期 | △ | セル内ガス置換、熱伝導率上昇、面材剥離、加水分解。 |
| 塩酸 | 1~10% | 23℃ | 短時間~24 h | ○ | 希酸では概ね安定な場合があるが、高濃度・高温では結合劣化に注意。 |
| 硫酸 | 1~10% | 23℃ | 短時間~24 h | ○ | 濃硫酸及び高温は不適。炭化・脆化・セル破壊の可能性。 |
| 酢酸 | 5~10% | 23℃ | 24 h | △ | 有機酸は濃度と温度により膨潤・加水分解を促進。 |
| 水酸化ナトリウム | 1~5% | 23℃ | 短時間~24 h | ○ | 希薄・常温では使用可能な場合がある。高濃度・高温で加水分解に注意。 |
| 水酸化ナトリウム | 10%以上 | 50℃以上 | 長期 | × | ウレタン・エステル結合の分解、脆化、強度低下。 |
| エタノール | 99%以下 | 23℃ | 拭取り~24 h | △ | 膨潤、抽出、表面軟化。短時間でも外観と接着を確認。 |
| IPA | 99%以下 | 23℃ | 拭取り~24 h | △ | SP値が近く、長時間接触で膨潤する場合がある。 |
| グリセリン | 原液 | 23℃ | 24 h | ○ | 比較的安定な場合が多いが、吸湿性及び高温条件を確認。 |
| MMB | 原液 | 23℃ | 24 h | △ | グリコールエーテル系。膨潤、可塑化、添加剤抽出に注意。 |
| ヘキサン | 原液 | 23℃ | 24 h | ○ | 脂肪族炭化水素には比較的安定。発泡剤・添加剤抽出に注意。 |
| 灯油・軽油 | 市販品 | 23~60℃ | 長期 | ○ | 芳香族分、温度、面材接着の影響を確認。 |
| トルエン・キシレン | 原液 | 23℃ | 短時間~24 h | × | 膨潤、軟化、セル破壊、接着低下が起こりやすい。 |
| アセトン・MEK | 原液 | 23℃ | 短時間 | × | 強い膨潤・軟化。洗浄溶剤として不適。 |
| 酢酸エチル・酢酸ブチル | 原液 | 23℃ | 短時間~24 h | × | エステル系溶剤による膨潤、白化、強度低下。 |
| THF・DMF・NMP | 原液 | 23℃ | 短時間 | × | ポリウレタンを強く膨潤又は溶解させる場合がある。 |
| ジクロロメタン・クロロホルム | 原液 | 23℃ | 短時間 | × | 塩素系溶剤により著しい膨潤、溶解、セル崩壊。 |
| 鉱物油・潤滑油 | 市販品 | 23~80℃ | 長期 | ○ | 常温では概ね良好。添加剤、温度、芳香族分を確認。 |
| ブレーキ液 | グリコール系 | 23~80℃ | 長期 | △ | グリコールエーテルにより膨潤する場合がある。 |
| 次亜塩素酸ナトリウム | 0.1~1%有効塩素 | 23℃ | 短時間 | △ | 酸化、変色、表面劣化。高濃度、高温、長時間は避ける。 |
| 過酸化水素 | 3% | 23℃ | 短時間 | △ | 酸化劣化、変色、接着低下。濃度・温度上昇でリスク増。 |
| 塩水・海水 | 3.5% NaCl程度 | 23℃ | 長期 | ○ | 樹脂自体は比較的安定だが、面材端部、金属腐食、吸水を確認。 |
| 中性洗剤 | 使用濃度 | 23~50℃ | 洗浄 | ○ | 界面活性剤による濡れ・吸水促進に注意。実洗浄条件で確認。 |
SP値(溶解度パラメータ)
| 対象 | SP値 δ(MPa1/2) | 備考 |
|---|---|---|
| 硬質ウレタンフォーム | 20~27 | 架橋密度、ポリオール種、発泡剤、難燃剤及びセル構造により幅が大きい。 |
| 比較計算用代表値 | 23 | 溶剤とのSP値差を整理するための仮定値であり、実測耐薬品性を代替しない。 |
SP値は溶解・膨潤傾向を推定する指標であるが、硬質ウレタンフォームではSP値だけで耐薬品性を判断できない。架橋構造、セル破壊、加水分解、酸化、添加剤抽出、発泡ガス置換、面材剥離及び応力の影響を合わせて評価する必要がある。
溶解性の目安
| SP値差 | 溶解・膨潤の目安 | 判定 |
|---|---|---|
| 0~2 | 膨潤・軟化しやすい | × |
| 2~5 | 条件により膨潤する | △ |
| 5~8 | 短時間接触では比較的安定 | ○ |
| 8以上 | 溶解・膨潤しにくい | ◎ |
SP値から見た耐溶剤性
下表は硬質ウレタンフォームの比較計算用SP値を23 MPa1/2と仮定したものである。実務評価がSP差だけの判定と異なる場合は、実測耐薬品性を優先する。
| 薬品名 | 薬品SP値 δ(MPa1/2) | RPUFとの差 | SP評価 | 実務評価・注意 |
|---|---|---|---|---|
| 水 | 47.9 | 24.9 | ◎ | SP差は大きいが、温水・蒸気では加水分解と吸水を考慮する。 |
| エタノール | 26.0 | 3.0 | △ | 長時間で膨潤・抽出の可能性。 |
| IPA | 23.5 | 0.5 | × | SP値が近い。短時間拭取りでも実物確認が必要。 |
| アセトン | 20.0 | 3.0 | △ | 実測では強い膨潤・軟化が起こりやすく、実務評価は×寄り。 |
| MEK | 19.0 | 4.0 | △ | ケトン特有の強い相互作用により実務上は不適となりやすい。 |
| 酢酸エチル | 18.6 | 4.4 | △ | 膨潤、白化、セル破壊に注意。 |
| トルエン | 18.2 | 4.8 | △ | 芳香族炭化水素による膨潤が起こりやすい。 |
| キシレン | 18.0 | 5.0 | ○ | SP差だけでは○だが、長期浸漬では△~×となり得る。 |
| ヘキサン | 14.9 | 8.1 | ◎ | 比較的安定だが添加剤抽出を確認。 |
| ジクロロメタン | 20.2 | 2.8 | △ | 塩素系溶剤のため実務上は×。 |
| DMF | 24.8 | 1.8 | × | PU溶解用溶剤として使われることがあり不適。 |
| THF | 18.6 | 4.4 | △ | 実務上は強い膨潤・溶解のため×。 |
評価基準は、◎:非常に良好、○:概ね良好、△:注意が必要、×:不適である。実際の採用前には、実薬品を用いた重量変化、寸法変化、圧縮強さ保持率、外観、セル状態及び接着強さを確認する。
製法

| 工程 | 主な内容 | 重要管理点 |
|---|---|---|
| 原料設計 | ポリオール、ポリメリックMDI、発泡剤、水、触媒、シリコーン系整泡剤、難燃剤、充填材等を選定する。 | NCO指数、官能基数、粘度、反応速度、難燃性、環境規制。 |
| 原液調製 | ポリオール側原液を均一混合し、イソシアネート側と別系統で保管する。 | 水分混入、温度、粘度、沈降、貯蔵安定性。 |
| 計量・混合 | 所定比率で高圧又は低圧混合する。 | 混合比、吐出量、液温、圧力、混合均一性。 |
| 発泡反応 | イソシアネートと水の反応でCO2を発生させ、又は物理発泡剤を気化させる。 | クリームタイム、ゲルタイム、ライズタイム、セル径、独立気泡率。 |
| 充填・成形 | 吹付け、注入、モールド、連続ラミネートで形状を与える。 | ベント、充填末端、オーバーパック、面材温度、厚み。 |
| 硬化・後養生 | 架橋反応を進行させ、寸法と物性を安定化させる。 | コア温度、発熱、収縮、反り、残留反応、VOC。 |
| 切断・仕上げ | 切断、スライス、切削、面材加工、検査を行う。 | 粉塵、欠け、寸法、密度分布、外観、熱伝導率。 |
代表的な反応式
ウレタン結合形成:R–N=C=O + R′–OH → R–NH–CO–O–R′
水発泡反応:R–N=C=O + H2O → R–NH2 + CO2↑
生成したアミンとイソシアネートの反応:R–NH2 + R′–N=C=O → R–NH–CO–NH–R′
PIR変性では、過剰のイソシアネートを三量化し、イソシアヌレート環を形成する。これにより一般に耐熱性及び難燃性が向上する一方、脆性が増す場合がある。
詳細な利用用途
| 用途分野 | 適性 | 採用理由 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 建築断熱 | ◎ | 低熱伝導率、気密性、現場吹付け性。 | 防火認定、施工厚み、結露、防湿層、長期収縮。 |
| 冷蔵庫・冷凍庫 | ◎ | 薄肉で高断熱、筐体への注入発泡が可能。 | 発泡ガスの経時拡散、ボイド、内外箱接着。 |
| 冷凍冷蔵倉庫・パネル | ◎ | サンドイッチ構造で高断熱・高剛性。 | 火災安全、面材接合、パネル継手。 |
| 配管・タンク保温 | ◎ | 複雑形状への注入、保温・保冷。 | 防水、防食、熱サイクル、施工継手。 |
| 冷凍車・輸送容器 | ◎ | 軽量、高断熱、構造一体化。 | 振動、衝撃、湿気、燃焼規格。 |
| 浮力材 | ○ | 独立気泡による低吸水・浮力。 | 長期吸水、圧壊、海水、温度、表皮損傷。 |
| 構造芯材 | ○ | 軽量、高比剛性、切削性。 | せん断強度、面材接着、疲労、衝撃。 |
| 模型・治具・ケミカルウッド | ○ | 高密度品は切削・研磨・寸法安定性に優れる。 | 粉塵、熱変形、溶剤塗装、表面シール。 |
| 医療機器部品 | △ | 断熱・軽量用途で限定的。 | ISO 10993、滅菌、溶出、清浄度、グレード証明。 |
| 食品機械・食品接触 | △ | 断熱芯材として間接接触用途に使われる。 | 食品接触面との隔離、洗浄薬品、適合証明。 |
| 半導体・真空装置 | △ | 断熱・軽量芯材として限定利用。 | アウトガス、粒子、難燃剤、真空中質量減少。 |
| ギア・軸受・シール | × | 寸法精度、耐摩耗、気密性が不足。 | POM、PA、PTFE、エラストマー等を検討。 |
| フィルム・ボトル・透明カバー | × | 熱硬化性発泡体であり用途不適。 | 熱可塑性樹脂を選定する。 |
接合・表面処理適性
| 方法 | 適性 | 実務上の注意 |
|---|---|---|
| 発泡時自己接着 | ◎ | 金属、合板、紙、樹脂面材へ接着しやすいが、油、離型剤、水分、酸化皮膜を除去する。 |
| 接着剤接合 | ○ | PU、エポキシ、変成シリコーン等を検討。溶剤型はフォーム侵食を確認する。 |
| 機械締結 | △ | 局部圧壊を避け、座金、インサート、面材で荷重分散する。 |
| 塗装 | △ | 水系又は低侵食性塗料を優先し、吸込み止めシーラーを検討する。 |
| 印刷 | △ | 表面粗さと吸込みが大きい。面材又はシール処理後に行う。 |
| めっき | × | 多孔質で寸法安定性に乏しく一般に不適。 |
| コロナ・プラズマ処理 | △ | 表面スキンや面材の改質には有効な場合があるが、フォーム内部には効果が限定的。 |
| 熱溶着・超音波溶着 | × | 熱硬化性で再溶融しない。面材同士の溶着として検討する。 |
寸法精度・設計特性
- 発泡方向と直角方向で、圧縮強さ、線膨張、収縮及び熱伝導率が異なる場合がある。
- 厚肉発泡では反応発熱、中心部スコーチ、密度勾配及び後収縮に注意する。
- 面材付きパネルでは、フォーム単体ではなく、面材剛性、接着強さ、熱膨張差及び継手を含む複合体として設計する。
- ねじ締結又は圧入では、フォーム単体に局部荷重を負担させず、インサート、ブッシュ、座金又は高密度部を設ける。
- 吸水及び発泡ガスの置換により、長期寸法と熱伝導率が変化するため、初期値だけで断熱寿命を判断しない。
品質・成形不良及び注意点
| 不良・劣化現象 | 主な原因 | 発生しやすい条件 | 影響 | 予防策・推奨確認試験 |
|---|---|---|---|---|
| ボイド・未充填 | 混合不良、吐出不足、ベント不良 | 複雑空隙、低温、長い流動距離 | 断熱欠損、強度低下 | 流動解析、断面観察、密度分布、X線CT。 |
| 収縮・反り | 低密度、セル圧低下、硬化不足、温度差 | 厚肉、急冷、面材非対称 | 寸法不良、剥離 | 後養生、発泡倍率最適化、70℃前後の寸法安定性試験。 |
| 面材剥離 | 表面汚染、水分、反応不足、熱膨張差 | 高温高湿、熱サイクル | 断熱性能・構造強度低下 | 接着強さ試験、85℃/85%RH、ヒートサイクル。 |
| セル粗大化・崩壊 | 整泡剤不適、混合比ずれ、過剰発泡 | 高温、低粘度、反応速度不均衡 | 圧縮強さ低下、熱伝導率上昇 | セル観察、独立気泡率、熱伝導率測定。 |
| スコーチ・変色 | 反応発熱、局所過熱、原料劣化 | 厚肉発泡、高温原料、過剰触媒 | 褐変、臭気、脆化 | コア温度測定、発熱管理、熱老化試験。 |
| 粉化・黄変 | 紫外線、熱酸化、加水分解 | 屋外露出、高温高湿 | 表面強度低下、外観悪化 | 塗膜・面材保護、UV促進耐候試験。 |
| 膨潤・軟化 | ケトン、エステル、芳香族・塩素系溶剤 | 浸漬、応力、温度上昇 | 寸法変化、セル破壊、剥離 | 実薬品浸漬、重量・寸法・圧縮強さ変化測定。 |
| 燃焼・発煙 | 可燃性骨格、難燃設計不足 | 火炎、熱源、空気層 | 延焼、煙、CO等発生 | 用途規格に応じた燃焼試験、実部材試験。 |
| アウトガス・臭気 | 残留原料、触媒、発泡剤、難燃剤 | 密閉、加熱、真空 | 汚染、臭気、曇り | VOC、GC-MS、TML/CVCM相当試験。 |
| クリープ・圧壊 | 長期圧縮荷重、低密度、高温 | 支持部、締結部、熱負荷 | 厚み減少、断熱欠損 | 長期圧縮クリープ、設計安全率、荷重分散。 |
用途決定前には、実薬品浸漬試験、80~90℃の熱老化、高温高湿試験、熱水試験、ヒートサイクル、圧縮クリープ、面材接着強さ、熱伝導率の経時変化、燃焼性、VOC・アウトガス及び実部品耐久試験を、実使用に近い温度、濃度、荷重、応力、湿度、時間及び試験片形状で実施することが望ましい。
法規制・認証
| 項目 | 一般的な扱い | 確認事項 |
|---|---|---|
| RoHS・REACH | 適合設計された原料・製品が存在する。 | 難燃剤、触媒、発泡剤、着色剤を含む個別グレードの証明書を確認する。 |
| SVHC | 材料名だけでは判断不可。 | 最新候補リスト、原料不純物、難燃剤を確認する。 |
| PFAS関連規制 | 発泡剤・添加剤の種類により影響が異なる。 | HFO、HFC、界面活性剤等の化学組成と地域規制を確認する。 |
| 日本の建築基準・JIS | JIS A 9526、JIS A 9511等の対象製品がある。 | 断熱材区分、防火認定、施工仕様、熱伝導率区分を確認する。 |
| UL認証 | 認証グレード又は複合体が存在する。 | UL 94等級、厚さ、色、製造拠点、ファイル番号を確認する。 |
| 食品接触 | 間接接触向け又は適合原料使用品が存在し得る。 | 日本食品衛生法、EU、FDAを用途・温度・接触条件ごとに確認する。 |
| 医療用途 | 医療向け専用グレードで限定的に対応可能。 | USP Class VI、ISO 10993、滅菌耐久性、変更管理を確認する。 |
| リサイクル | 熱硬化性のため再溶融不可。粉砕再利用、ケミカルリサイクル、サーマル利用の例がある。 | 端材回収ルート、異物、難燃剤、地域廃棄物規制を確認する。 |
規制適合及び認証は、メーカー、グレード、色、難燃剤、発泡剤、製造拠点、用途、使用温度及び接触条件により異なる。材料名だけでRoHS、REACH、食品接触、医療、UL又は建築防火への適合を断定せず、最新のSDS、技術資料、適合証明書及び認定書を確認する。
環境・リサイクル性及び供給性
| 項目 | 評価・概要 |
|---|---|
| 熱可塑性/熱硬化性 | 熱硬化性。硬化後は再溶融できない。 |
| マテリアルリサイクル | 限定的。粉砕物を充填材又は再生断熱材として利用する例がある。 |
| ケミカルリサイクル | グリコリシス等の研究・実用例があるが、回収・分別・品質管理が課題である。 |
| サーマルリサイクル | 可能であるが、燃焼設備、窒素含有ガス、難燃剤及び地域規制に注意する。 |
| バイオベース材 | 植物由来ポリオール配合品が存在する。バイオベースと生分解性は別概念である。 |
| 生分解性 | 一般的な硬質ウレタンフォームは生分解性材料ではない。 |
| 価格区分 | 中価格~比較的高価格。EPS、XPS、グラスウールより高価になりやすいが、薄厚化、気密化、施工一体化で総コストが有利になる場合がある。 |
| 供給形態 | 二液原液、現場施工システム、断熱ボード、金属サンドイッチパネル、ブロック、切削用高密度板等。 |
| 国内入手性 | 建築・冷凍冷蔵用途では良好。少量の原液購入は危険物・施工設備・メーカー販売条件により制約される場合がある。 |
関連材料との比較
| 比較材料 | 特徴 | 硬質ウレタンフォームとの違い |
|---|---|---|
| 軟質ウレタンフォーム | 連続気泡が多く、柔軟性、クッション性、吸音性に優れる。 | 硬質PUは独立気泡、圧縮強さ、断熱性を重視する。 |
| 発泡ポリウレタン | 軟質、半硬質、硬質を含む上位概念。 | 硬質PUは発泡ポリウレタンのうち、剛性と断熱性を高めた区分である。 |
| 発泡ポリスチレン(EPS) | 軽量、低価格、加工性に優れるビーズ発泡体。 | 硬質PUは同厚みで高断熱にしやすく、注入・吹付けに適するが高価格になりやすい。 |
| 押出発泡ポリスチレン(XPS) | 低吸水のボード材として扱いやすい。 | 硬質PUはより低い熱伝導率を狙いやすいが、燃焼性・施工品質確認が重要。 |
| 発泡ポリエチレン | 柔軟性、緩衝性、耐水性、耐薬品性に優れる。 | 硬質PUは断熱と剛性を重視し、PEフォームは緩衝・シール用途に向く。 |
| フェノール樹脂系フォーム | 難燃性、耐熱性、低発煙性に優れる断熱材がある。 | 硬質PUは吹付け・注入・面材接着で有利。フェノール系は脆性と吸水を確認する。 |
| PIRフォーム | イソシアヌレート環を多く含み、耐熱・難燃性に優れる。 | 硬質PURより高耐熱・難燃用途に向くが、脆性及びコストに注意する。 |
| グラスウール | 無機繊維系断熱材。耐火性、吸音性、流通性に優れる。 | 硬質PUは薄厚化、気密化、複雑形状充填で有利。施工と防火設計が重要。 |
代表的なメーカー
| メーカー | 代表製品・ブランド | 概要 |
|---|---|---|
| 積水ソフランウイズ | SOFLAN-R | 冷蔵・冷凍設備、建材等向けの硬質ポリウレタンシステムを展開する。水・シクロペンタン系やバイオマス原料配合品の例がある。 |
| 日本アクア | アクアフォーム、アクアフォームNEO、アクアフォームLITE | 建築物向け現場吹付け硬質ウレタンフォーム及び施工システムを展開する。 |
| Huntsman | DALTOFOAM、SUPRASEC | 硬質PU断熱用途向けポリオールシステム及びMDI原料を展開する。 |
| BASF | Elastopor、Elastopir | 硬質PUR・PIRフォームシステムを建築、冷凍冷蔵、パネル等へ展開する代表例である。 |
| Covestro | MDI・ポリオール及び硬質フォーム用システム | 建築断熱、コールドチェーン、機器断熱等向けのポリウレタン原料・システムを供給する。 |
| 三井化学 | ポリウレタン原料・システム関連製品 | MDI、ポリオール等のポリウレタン原料及び関連材料を展開する。採用時は国内供給グレードを確認する。 |
製品名、供給地域、発泡剤、熱伝導率、難燃性、認証及び販売状況は変更される場合がある。採用時には各メーカーの最新技術資料、SDS及び証明書を確認する。
関連キーワード
硬質ウレタンフォーム、 ポリウレタン、 発泡ポリウレタン、 軟質ウレタンフォーム、 TPU、 EPS、 XPS、 発泡ポリエチレン、 フェノール樹脂、 PIRフォーム、 ポリメリックMDI、 ポリオール、 現場吹付け断熱、 注入発泡、 サンドイッチパネル、 独立気泡、 熱伝導率、 加水分解、 環境応力割れ、 JIS A 9526、 UL 94