「外部条件」と水系・反応性薬品の入力方法

耐薬品性・膨潤・ESCでは、材料と液体のHSPだけでなく、 温度(℃)相対湿度(%RH)暴露時間(h)膜厚/試験片厚み(mm)応力条件(残留応力・曲げ・締結・圧入・応力集中)を実使用に近づけることが重要である。

「温度(℃)」

現行範囲は -10~120℃、初期値は25℃である。使用温度または試験温度を入力する。

温度変更はHSPの簡易温度補正に加え、高温時の拡散・加水分解・抽出リスクの解釈にも関係する。

「相対湿度(%RH)」

現行範囲は0~100%RH、初期値は50%RHである。吸水性の高いPA、PVA、セルロース系等では特に重要である。

「暴露時間(h)」

初期値は168 hである。実際の接触形態に近づける。

短時間の拭き取り実際の接触時間に近い短時間
1日浸漬24 h
1週間168 h
長期接触実使用時間を目安に設定し、実測試験も併用

「膜厚/試験片厚み(mm)」

初期値は1.0 mmである。塗膜・フィルム・薄肉部品では浸透が相対的に速くなるため、実際の代表厚みに近づける。

「応力条件(残留応力・曲げ・締結・圧入・応力集中)」

画面の選択肢使用例
低:無負荷・自由浸漬試験片を荷重なしで浸漬。
中:通常成形残留応力あり一般的な射出成形部品。
高:曲げ・締結・圧入ありネジ締結、嵌合、圧入、曲げ保持。
非常に高:切欠き・応力集中あり鋭いコーナー、切欠き、強い局部応力。

「💧 水系材料・追加条件(pH・イオン性・酸化性)」

水が主溶媒の薬液、水系洗浄剤、水系塗料等では展開する。

水系材料モードをONにする をONにすると、次の項目を設定できる。

「水の体積分率」

純水は1.0、50 vol%水系なら0.50が目安である。水をHSP組成へ反映する。

「pH」

酸・アルカリ攻撃や加水分解の評価に用いる。HSP距離が遠くてもpHによる化学分解が起きる材料はある。

「イオン強度」

  • 低(<0.1 mol/L)
  • 中(0.1~0.5 mol/L)
  • 高(>0.5 mol/L)

「酸化性」

  • なし
  • 弱(溶存酸素・希薄酸化剤)
  • 強(次亜塩素酸・過酸化水素・硝酸等)

「界面活性剤」

なし または あり を選択する。界面活性剤は濡れ性、添加剤抽出、ESC等に影響し得る。

「⚠️ HSP評価不適(化学的攻撃)」が表示された場合: REDは物理的なHSP相互作用の参考値に過ぎず、実際の耐薬品性は酸化・加水分解・酸塩基攻撃等が支配的である。 実測耐薬品性データまたはメーカー資料で判断する。

結果下部の「暴露推定(未校正スクリーニング)」

現行画面には、有効拡散係数D m²/s浸透深さmm推定重量変化% 等が表示される。

これは比較用の未校正モデルであり、実測物性値・保証値ではない。また現行統一エンジンでは、既存の暴露推定表示は参考表示であり最終判定そのものを制御しない。

推奨確認試験

試験確認項目
実液浸漬重量、寸法、外観、硬度、強度保持率
ESC試験実部品相当の曲げ、締結、圧入、残留応力下でのクラック
高温試験常用温度・最高温度での膨潤、加水分解、抽出
長期試験実使用時間に近い曝露後の機械特性
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