ポリブチレン

概要

略記号:PB-1

英語名:polybutylene

日本語:ポリブチレン、ポリブテン-1

化学式:(CH2=CH0CH2-CH3)

ポリブチレン

ライオンデルバゼル社(LyondellBasell Industry)が、ポリブテン-1を製造販売している。

包装材、フィルムやシートのシーラント材、ホットメルト接着剤などの改質用途の他、耐環境応力亀裂特性が優れているため、給湯給水用パイプや床暖房用パイプ、給湯貯蔵タンクなど高温下の耐クリープ性が要求される用途で使用されている。

特性

  • 結晶性の樹脂である。
  • 優れた高温耐クリープ性
  • 湿潤下の耐摩耗性
  • 優れた 耐環境応力亀裂(Environmental stress cracking resistance=ESCR) 特性
  • 優れた圧縮永久歪
  • 遅結晶化速度
  • 高せん断下の粘度低下
  • 強度が高い
  • 耐摩擦性にすぐれている。
  • 耐ストレスクラッキング性にすぐれている。
  • 耐酸性、耐アルカリ性が良い
  • 加水分解されない。
  • PE との非相溶性
  • PP との相溶性
  • 特性は、ポリプロピレン(PP)に近い。
  • 荷重たわみ温度は、ポリプロピレン(PP)より高い。
  • ポリエチレン(PE)とブレンドして使用される。
性質単位標準
比重0.92
引張強さMPa28
引張伸び%300
引張弾性率GPa0.2
アイゾット衝撃強さJ/m
ショアー硬さD60
荷重たわみ温度
(1.82MPa)
65
荷重たわみ温度
(0.45MPa)
110
成形収縮%0.3~2

製法

ポリブチレンは、ブテン-1をチーグラー、ナッタ型触媒で重合して得られる、アイソタクチック・ポリマー。

成型加工時に溶融状態から効果する際に、FormⅡと呼ばれる不安定な結晶状態を形成し、時間の経過によって安定したFormⅠの結晶状態に変態する。そのため、成型加工後は結晶が安定するまでに2~3日の時間を要する。

構造

ポリブチレン

利用用途

  •  給湯給水パイプ
  • 床暖房用パイプ
  • 継ぎ手
  • 温水貯蔵タンク
  • ホース
  • ライニング
  • 鉱山採掘関連
  • ボトル
  • タンク
  • 各種シール材
  • パッキン材
  • ホットメルト接着剤のオープンタイム改良
  • 包装材へのイージーピール性付与
  • 包装材の低温ヒートシール性改良
  • 流動性改良
  • 各種マスターバッチのキャリアレジン
  • 耐熱発泡材
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