ASA樹脂

概要

略記号:ASA

英語名:acrylate styrene acrylonitrile

日本語:アクリロニトリル・スチレン・アクリル酸エステル重合物

CAS:26299-47-8

化学式:C18H23NO2

ABS樹脂のB成分(ブタジエンゴム)の代わりに、弾性のあるアクリレートを用いた樹脂である。

特性

  • 非晶性熱可塑性プラスチック
  • 基本特性はABS樹脂 と似通っているが、ブタジエンゴムを含まない分、耐光性にすぐれている。
  • 耐候性がすぐれており、屋外で使用されることが多い。
  • 美観にすぐれている。
  • 耐薬品性はあまりよくない。
  • 耐有機溶剤性は悪い。
  • 耐酸性、耐アルカリ性には不溶。
  • 耐アルコール、耐鉱物油、耐強酸、耐強アルカリには侵される。
性質単位標準耐衝撃
比重1.081.09
引張強さMPa4035
引張伸び%3545
引張弾性率GPa2.31.8
曲げ強さMPa5045
アイゾット衝撃強さ
(ノッチ付き)
J/m100250
ロックウェル硬さR95R90
荷重たわみ温度
(1.82MPa)
8380
成形収縮0.60.6

製法

3つのモノマー(スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル)すべての反応プロセスまたはグラフトプロセスのいずれかによって製造することができるが、グラフトプロセスが典型的な製造方法である。

グラフト化アクリル酸エステルエラストマーは、スチレンとアクリロニトリルの共重合中に導入される。エラストマーは粉末で導入される。

構造

省略

利用用途

  • 電化製品(食品用)
  • 外壁サイディング
  • 自動車のサイドミラーハウジング
  • 屋外看板
  • 機械用カバー
  • 外装パネル
  • ガーデン家具
  • 海洋施設