概要
略記号:PPS
英語名:polyphenylene sulfide
化学式:
特性
- 架橋型のポリフェニレンスルファイドは硬くて脆い。
- ガラス繊維や炭素繊維で補強したものを使用する。
- また、炭酸カルシウムやアルミナ、シリカなどの無機材料を充填して補強される。
- 強度、剛性が高い。
- 難燃性、耐油性がすぐれている。
- 吸水率が低く、寸法安定性にすぐれている。
- 耐摩耗性にすぐれている。
- 耐薬品性にすぐれている。
- 金属との密着性が良い。
性質 | 単位 | 40%ガラス入り | ガラス・無機材入り |
---|---|---|---|
比重 | 1.6 | 1.96 | |
吸水率 | % | 0.05 | 0.05 |
引張強さ | MPa | 134 | 80 |
引張伸び | % | 1.3 | 0.6 |
引張弾性率 | GPa | 12 | 12.6 |
アイゾット衝撃強さ (ノッチ付き) | J/m | 76 | 43 |
ロックウェル硬さ | R123 | R121 | |
荷重たわみ温度 (1.82MPa) | ℃ | >260 | >260 |
製法
- ポリフェニレンスルフィドは、p-ジクロロベンゼンと硫化ナトリウムによって得られる結晶性の耐熱性高分子である。
- 工業化された当時は、高重合度のものを得ることが困難だったが、酸素存在下で加熱架橋することで、高分子重合化の技術が確立した。
構造
利用用途
- 自動車排ガス用バルブ
- ケミカルポンプ部品
- 複写機軸受け
- 電磁調理器用コイルベース
- コネクター
- 各種電気・電子材料
- コーティング材料